暖房不要の夜

urata-sense kawano-san mako-chan

urata-4 秋も深まり、涼しさを通り越してちょっと肌寒い季節になってきた。こんな季節は、暖かいサックスの音で体をくるんで 暖をとるのもひとつの手だ。それもお気に入りの曲で・・・。さて今日はどんな曲で暖めてもらおうか。珍しくリクエストでも しようと思い、道すがらあれこれとこの季節に合いそうな曲に思いを馳せていたらあっという間にバグに到着。

1曲目は「CUTE」。ベイシー楽団以外でこの曲を聴くのは初めてだ。うーん、今日の浦田4はイイぞー! 何がイイかというと、音は勿論、4人のバランス、選曲、間、フレーズ、 雰囲気、照明、MC、客の入り、めがね、立ち位置、酒の味、スル天の盛り・・・僕の気分、そう何もかもイイ。 1曲目ですっかり暖まってしまった。2曲目は「GONE WITH THE WIND」。ヤ・ラ・レ・タ!バグまでの道のりで、リクエストを 考えていた曲のなかのひとつだった。リクエストは不要となり、ちょっと神がかり的なものを感じながら演奏にのめりこむ。 川野さんのバッキングがすばらしい。フレーズをうなりながらのソロもいいが、この人はバッキングが渋くてカッコイイのだ。 浦田さんは彼を「戦うギタリスト」と呼ぶ。川野さんは全身全霊と、全体重をこめてギターを弾く。いつも「オレのソロを聴けー、酒のんでしゃべって る場合じゃねーぞコラー!」とばかりに熱く弾きまくるその姿を見ると、演奏はまさに肉体労働だと感じさせてくれる。武闘派ギタリストの 面目躍如だ。

watanabe-sense 今日の浦田カルテットの音は、心地よさ、暖かさを超えてある種の「毒」さえはらんでいた。それも神経に作用する危険な毒だ。 2SET目以降にふらリと入ってきたお客さんは、店の外にもれていたであろう「音」の毒っ気にあてられてついつい扉を開けてしまったのではないだろうか。 2セット目は、ゲスト登場だ。なんと2週連続の飛び入り参加。そう渡辺敦先生(as)だ。ビリーズバウンズをやってくれた。 まさにサックス武者修行といったところか。これからもちょくちょくお目にかかれそうだ。

2SET目もスタンダード中心の演奏で最後まで浦田さんのサックスは「暖かな毒」を放っていた。 演奏終了後、川野さんと話していて判明したことがある。いつもそのギターの音がどこか他と違っているなと漠然と思っていたのだが、 川野さんのギブソンは、最初ピックアップが付いていなくて後から川野さんが御自分でつけたとのこと。 生に近いあの音の正体がわかって、次回がますます楽しみである。 さて、今晩は「毒よまだ切れてくれるな」という思いで帰宅したが、残念ながら次の朝、ネクタイを締めた瞬間にスッと正気に戻ってしまった。 ネクタイには解毒作用があるようだ。

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