2002年開幕戦

浦田4

浦田さん 本年の初ライブである。正月の酒がまだカラダのどこかにひっそりと隠れていそうな、そんな状態でバグに向かう。 久々のライブで何となく気分も高まっていて「よっしゃー!今日は聴くぞー!」と妙に気合が入っていた。 この日は朝から雪が降り大変に冷え込んでいる。久々のバグは何も変わっていなかった。ただ店内に大きな雪だるまが 置いてあることを除いては・・・。大雪が降ったとはいえ店内に雪だるまを飾っておくのはいくらなんでもアンマッチである。 そう思いつついつもの席につくと、「いらっしゃいませ!」とどこからともなく声がする。でも店内には雪だるまが一体鎮座しているのみ。 「何にいたしましょう?」と聞こえたときにハッと気づいた。「ま、ま、まっちゃんか?」雪だるまだとばかり思っていた物体は 正月に食いすぎて雪だるまそっくりの体型になっていたバーテンのまっちゃんだったのだ。それでもまだ雪だるまだという疑いをぬぐいきれない でいた僕は、慎重に焼きそばを注文。雪だるまなら焼きそばを作っているうちにガスコンロの熱で溶けてしまうだろう。 無事に厨房から出てきたら「まっちゃん」だ。しばらくすると焼きそばができあがってきた。溶けてないところをみるとやっぱり本物か。 疑り深い僕は恐る恐る焼きそばを口に運んだ。「美味い!」やっぱりまっちゃんだ。 「まっちゃん疑って悪かった、あけましておめでとう!」。さて冗談はこれくらいにして今日のライブは浦田さんも冒頭のMCで言っていたが、 まさに今年のBAGUを占う上でも重要なステージとなる。スタートがよければどんどん波にのって優勝確立もぐんと高まる(プロ野球か!)。 今年の開幕バンドは「浦田オサムカルテット」。ピッチャーは技巧派「浦田さん」、ショートストップは軽業師「飯沼さん」、センターは闘争心 剥き出しの武闘派「川野さん」、そしてキャッチャーは海千山千「猿渡泰幸」、といったところか。 浦田さんの第一球はマイルスの「solar」。速いストレートに僕は手も足も出ないまま見送りのストライク。 今日の浦田さんは球がキレている。次の球はちょっとひねりの加わった「have you met miss jones?」。その昔、ピーターソンの「we get requests」と 対戦した時、三振をくらっているだけに今回はバットを短く持ってミートを心がけた。がしかし、そのスライダー気味の変化に対応できずあえなく空振り とあいなった。3球目はまたマイルスだ。今日の浦田さんはマイルス中心の組み立てか・・・。今日の浦田さんのデキがかなり良く、マイルス だけで三振の山を築けるほど球が走っていることは浦田さんの音をキャッチしているマスターが一番理解しているはず。こちらもそれをわかって いながらちょっと高めの「nardis」に手を出してしまい、ぶざまな空振りを喫した。結局三球三振である。 とまあ、野球ならこんな感じになるのかな?とにかく今日も浦田さんはイイ! さて、4曲目は飛び入りのテナーが入った。年忘れセッションにも参加してくれた小酒井くんである。 実は彼は前回の浦田4のライブの時、聴きに来ていて浦田さんから「今度はサックスを持参して演奏に参加するように」 と厳命を下されていた。その約束を守り、今日もはるばる郡上からサックス持参でやってきたのだ。 どんどん実戦の場に出て腕を磨くのが早道ということをどこかで聞いたことがある。 独学の小酒井君にとってはBAGUでの飛び入り参加はいいチャンスになるに違いない。 なんといっても浦田さんが見てくれるのだから。「there is no greater love」、実習曲がその場で 告げられ演奏開始。一生懸命な姿に好感が持てる。客席も彼を盛り上げるために手拍子や、かけ声で全面的にバックアップをする。 1セット目が気持ちよく終了した。

川野さん 2セット目はナットキングコールでお馴染みの「this can't be love」。小粋なスタンダードである。 サックス1本の演奏を聴いたのは初めてだ。このセットも面白いものが飛び出しそうな予感。お次は「tenderly」。マスターが 「どえれーバラードでやったろか?」と提案したが、結局ミディアムテンポでアッサリめの「tenderly」となった。 確かにこの曲、やろうと思えばタメにタメて、果てしなくこてこてのバラードに仕立てることが可能だ。 3曲目は趣向を変えてリーモーガンの「セオラ」というボサタッチの曲。初めて聴いたが、確かにボサノバになっている。 オリジナルのリーモーガンの演奏が聴いてみたい。さて、ここでいままでちょっと押さえ気味だった川野さんが 前面に出てきてウェスの「west coast blues」を演奏してくれた。いつもながら熱い空気が店内に充満。 やっぱりブルースは盛り上がる。そんなこんなで初ライブ終了。いいライブだった。BAGUはこのうえない良いスタートを 切ったと確信している。ただ、浦田さんと川野さんがことし「本厄」だと聞いてちょっと不安になった。 いや、ジャズメンに「厄」など関係ない、「薬」には縁が深いが・・・(もちろん胃薬ですよ)。 とにかく今年も大事なく元気でBAGUを盛り上げてください。 今日は何と浦田さんが自主制作CDを持参していたのですかさず購入。ちゃんとしたスタジオ録音である。 そして帰りがけ、浦田さんから小酒井君に次回の課題曲が告げられた。「酒とバラの日々」がそれだ。 これから彼は猛練習にはいるであろう。そして次回また、活きのいいサックスを聞かせてくれるはずだ。

小酒井くん 小酒井くん
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