浦田JAZZクリニック

浦田4

小酒井くん 今年最初のライブは浦田さんであったが、偶然にも今年度最初も浦田さんである。 またしても開幕登板となった浦田さん、これでまたBAGUもいいスタートが切れそうだ。 今夜はわけあって、ウオークマンでブルーミッチェルのラッパを聴きながらBAGUへ向かう。 例年より開花の早かったソメイヨシノは満開を通り越してすでに散りかけている。 プロ野球も開幕し、マスターもドラゴンズのゲーム結果に一喜一憂しながら過ごす季節がやってきた。 街にはぎこちないスーツ姿の初々しい新社会人たちがあふれ、会社でも異動があり来る人、去る人それぞれが 期待と不安を抱きつつ新生活をスタートさせるこの時期、僕も岐阜に住むようになって丸1年が過ぎた。 今年度初回のBAGUはかなり賑やかで、カウンターはほぼ満席。残念ながら伊勢の若女将とその仲間たちは 急用で来れなくなってしまったらしく、代わりに若女将のボーカル仲間である「梅さん」が来店している。 オープニングはブルースを気さくにブロー。そして「how high the moon」と続く。 今日のメンツは前回同様、「岐阜vs四日市」という都市対抗ライブで、客席にはモロさんのお知り合いも応援にかけつけていた。 3曲目はジョビンの「wave」。涼しい、なんて涼しいんだろう。昔、ジョアン・ジルベルトの「wave」を「クーラー代わり」にして ひと夏過ごしたことがあったが、その時の涼感が蘇ってきた。浦田さんのサックスは冬暖かく、夏涼しいというエアコンいらずの 地球に優しい音である。すっかり涼をとったあとは「remember」。ハンクモブレーの名演さながら、歌心あふれる軽快な演奏に思わず 「ビールおかわり!」と叫んでしまった。

ゆかりさん 浦田さんのライブは飛び入りが多いということは以前どこかに書いたが、今日もご多分にもれず、色んなミュージシャンが客席のあちらこちらで 2セット目にお呼びがかかるのを待構えていた。まず一番手はテナーの小酒井くん。浦田さんの日は必ずサックスを持ってはるばる郡上郡美並村から やってくる。何故なら、帰り際に浦田さんから「次回の課題曲」を提示されるからだ。まさに「浦田JAZZクリニック」で、独学の小酒井くんに とってはまたとないセッションのチャンスということになる。「i'll close my eyes」が今日の課題曲。僕も課題曲を聞いていたので、 とりあえずBAGUへの道すがらこの曲の決定版と言われるブルーミッチェルの演奏を聴きながら来たというわけ。今日は、何と浦田さんのリードは無く 小酒井くんのワンホーンでのパフォーマンスとなった。毎回力をつけていく彼に、背後でそのテナーの鳴りっぷりを聴く浦田さんの眉も自然に緩む。 演奏終了後、早速次回の課題曲が告げられた。「blue bossa」である。この曲は何と言ってもジョーヘンダーソンが絶好のお手本であろう。 僕も次回は「page one」を聴きながらBAGUへ来ることになるはずだ。小酒井くんに代わってステージに上がったのは、伊勢の若女将のお友達でローマユミさんの ボーカル教室の生徒さんであるユカリさん(通称ウメさん)。休憩中、譜面を準備しているときは飛び入りに向けて手が震えるほど緊張していたが、いざステージに上がると シャキッっとするのはさすがである。「georgia on my mind」「all of me」を堂々と熱唱し立派にBAGU初演を果たした。 美濃市からやってきた彼女は何とマスターの在所の直ぐ近くにお住まいとのこと。BAGUにはかなり縁深い。 今日は、もう一人マスターのお弟子さんでニュースタOBの美形ドラマー水野昭美さんも来店していたが、何故か飛び入りは無かった。 残念である。飛び入りセッションが終了し、「body and soul」で仕切り直し。実に「熱い」演奏だ。 浦田さんは以前こんなことを言っていた。「熱い演奏はイイんです。でも暑苦しくなっちゃいけない。 熱いと暑苦しいは全く違うからね」と。ぼくも激しく同感だ。お次の曲はモロさんがイントロを弾き出した瞬間に横にいた常連のCCさんが 「あっ、この曲知ってる。必ずこのイントロやねー」と叫んだ。BAGUでもよく演奏されるその曲はハンコックの「cantaloop island」。 本日はこの曲でクロージング。いやー、盛りだくさんのライブであった。次回はどんなジャズメンが浦田さんとの共演を求めてやってくるのだろうか。 この「付加価値」も浦田さんのライブの楽しみとなった。

浦田さん モロさん
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