勝ち抜きバンド合戦

斉藤SP

小森さん BAGUの扉を開けたら、一番奥のテーブルから大きな笑い声が・・・。7,8人のグループで かなり盛り上がっている。なじみのお客様の久々のご来店らしい。期せずして店内はものすごい 活気にあふれている。ほどなく演奏開始、「bye bye blackbird」のテーマが店の隅々までいきわたった。 ピアノの上のビアタンは既にからっぽで、カンペイさんも準備万端。小森さんは今夜はキャップで登場。 ギターはブラックのイバニーズ。いつもと変わらぬレギュラーな夜が始まった。 演奏開始と同時に一番奥のテーブルもボリュームアップ。スペシャルライブと違って、レギュラーライブの場合、 音を楽しみながら静かに杯を傾ける人あり、仲間とおしゃべりに興じる人あり、完全に演奏にのめりこんで まわりが見えなくなってる人(これ僕)あり、さまざまな楽しみ方があり、クラブの喧騒はそれ自体が酒の肴になる。 そして今日は、その喧騒がバンドの活力源となった。2曲目のブルースに合わせるかのように奥のテーブル もテンションを上げてゆく。さながらステージvsテーブルのバンド合戦である。さあ面白くなってきたぞ。 斉藤カルテットに対するのは7名のベテランヴォーカリストからなる男女混声セブンテット。正確にいうと 「ヴォーカル」ではなく「ヴォイス」なので「seven voices」と命名しよう。彼らはPA無しの「生声」で勝負である。 「my one and only love」のテナーは明らかに「seven voices」を意識した演奏となった。 ものすごい形相で全力でブロー、トレードマークの眼鏡もずり落ちんばかりに・・・。 小森さんのギターも激しい、激しい。 「stella by starlight」もおなじく血管が切れるくらい吹きまくり、両者ドローで1セット目を終えた。

古田さん 休憩時間になり、小森さんがカウンターのお客様に声をかけた。お知り合いのようだ。実はその人、 美濃市で「アンジェロ」というライブバーを経営する、若干23歳の若手ピアニストであった。 さっそくマスターと名刺交換、これでまたジャズの輪が広がった。マスターが「アンジェロ」で演奏するチャンスも あるであろう。同じくカウンターの別お客様に声をかけるカンペイさん。母娘で遊びにきてくれたカンペイさんの患者さんである。 カンペイさんの本業は接骨医で、その患者さんは「ピアニスト」のカンペイさんを見て一様に驚きと賞賛の声をあげる。 二足のわらじを完璧に履きこなす男、カンペイさん。僕も一度、本業の現場にも行ってみなくてはなるまい。 2セット目はいきなりの飛び入りゲスト登場。「アンジェロ」のオーナーである「古田大地」さんがカンペイさんに代わり ピアノに座り、「it could happen to you」でなかなかクールなピアノを聞かせてくれた。 カウンターで患者さんと話し込んでいたカンペイさんが戻り、オーネットコールマンのブルースを1曲演奏。 「seven voices」は相変わらず盛り上がっているが、熱いステージに客席とちょうど均衡がとれてきていい雰囲気になってきた。 スタンダードの「yesterdays」も斉藤さんで聴くのは初めてだったがなかなか良かった。 ライブ終了後、翌日休みのマスターは早速「アンジェロ」に顔を出す約束をしている。どんな店なのか・・・僕も美濃のジャズメンを 見に行ってみたくなった。

いつものトリオ 古田さん飛び入り
戻る