最高のスペシャル納め!

三槻直子 with Friends

本年ラストのスペシャルライブ。主役はやはりこの人以外は考えられないでしょう。4月、8月に続いて今年3回目の登場。 しかも、今回はつい1ケ月前にレコーディングを終えたばかり。さらに2日前に行われたミックスダウンも納得のいく内容に仕上がったようで、 気分は来春のリリースへ向けて充実しきり! バックには家族同然のレコーディングメンバー、客席にはプロディーサーの大野先生、そして我々岐阜の三槻ファンもほぼ全員集合。 BAGUにとっては「スペシャル中のスペシャルライブ」が今まさに始まろうとしている。 三槻さんは、この名古屋方面ツアーへの意気込みをご自身のホームページで、

  「バージョンアップした私たちをお見せできると思います。お楽しみに!」

と力強く宣言していた。新曲の披露も大いに期待できるぞー。

1.I love you (trio)

後藤浩二トリオの演奏でいざスタート!しかし後藤さんのバージョンアップぶりには驚嘆させられる。 今年も様々なジャズメンと渡り合って素晴らしい演奏を沢山聴かせてくれた。 2003年も、ますます高みに登りつめていくであろう。今、一番目が離せないピアニスト。 通常の2曲分(15分超)の力をこのオープニングに注ぎ込む3人のパフォーマンスに、店内は次第に ジャズ・モードに切り替わってゆく。客席の耳はグラスの音をたてるのもはばかられる位にステージに集中していた。

2.How about you

お約束のオープニングナンバーととも三槻さん登場。やっぱりこの曲じゃなきゃ始まらない! 三槻さんの歌はもちろんのことだが、バックのトリオも各々が短めのソロで軽〜く音のご挨拶。 小気味よい演奏は、前回のライブから数えて4ヶ月間のブランクを瞬く間に埋めてくれた。

3.Mas que nada

「お〜わり、な〜ごや〜〜オパ!オパ!オパ!」
そう、名古屋のご当地ソングです。というのは冗談でジョルジ・ベンの書いたサンバの大スタンダードナンバー。 本日初のブラジル物である。BAGUでは初披露とのこと。さて三槻さんお得意のブラジル物が今日はいくつ飛び出すか・・・。 ここも見どころだ。猿渡さんが刻むサンバのリズムに気分はどんどん高揚していく。

4.The island (Comecar de novo)

同じブラジル物でも激しいサンバから一変して、静かなスローボッサへ。猿渡さんもブラシに持ち替える。 レコーディングナンバーのひとつであるこの曲は、2枚目に収録される予定。 もうすぐコレを部屋でいつでも聴けるようになるんですよ、皆さん。自然に笑みがこぼれてしまいますね。

5.Don't get around much anymore

エリントン楽団のゴージャスなサウンドが脳裏に浮かんできそうな演奏。 後藤さんのエリントン調のピアノ、北さんの力強いベース、トリオでも十分ゴージャスである。 指を鳴らしながら小粋に歌い上げる三槻さんが、一瞬シナトラやトニーベネットのようなクルーナーとだぶってしまった。

6.My favorite things

ここで、1stアルバム人気ナンバーワンの曲が登場。ということはこのメンバーでも、さんざん演奏し尽くしている ナンバーということだ。実際、前回(8月)、前々回(4月)のBAGUライブでもきっちり歌われている。 ジャズを知らなくても、どこかで聴いたことがある・・・そんなナンバーがあらゆる層のリスナーの心を掴むという好例であろう。

7.Ladies in Mercedez

ここで新曲登場!スティーブ・スワロウというベーシストが書いたラテン・タッチのナンバー。 なかなか演奏されることのない珍しい曲。この1年、BAGUでこの曲が演奏されたのはたった1回のみ。 それもその時はワンホーンのカルテットだった。歌われたのは三槻さんが初めて。 そしてこれまた、ニューアルバム収録予定曲である。うれしい先行お披露目となった。

8.Nightingale Sang in Berkley Square

さあ、とろける準備開始〜(笑)。4月のライブでは、北川さんの誕生祝いとして捧げられたこの曲。今回は北川さんも加わり フルメンバーで演奏。前日、アイランド・カフェのライブではママさんがこの曲にリクエストをくれたとのこと。アイランドのママが 演奏終了後、感極まって涙を流したとか、流さなかったとか・・・。三槻さんの歌から北川さんのベースソロに移っていく ところはまさに泣かせどころのひとつ。あっ、マズイ!ちょっとウルウルきてしまった。

9.Vera Cruz

1stステージを締めたのはやはりブラジル物だった。僕のお気に入りナンバーのひとつ。 正直にいって作曲者ミルトン・ナシメントが歌っているものよりも好きだったりする。 僕の頭の中にあったこの曲は完全に三槻さんの歌と3人の演奏で塗り替えられてしまった。 ごめんね、ミルトン(友達かよ!)。


三槻さん 三槻さん

1.Alone together (trio)

2セット目もまずは後藤さんのピアノが前面に押し出される。北川さん、猿渡さんとも気の入ったかなりタイトな演奏だ。 店内にため息が漏れる。そういえば、この3人のトリオでスペシャル・ライブというのもステキだ。 あまりにも身近すぎて見過ごしていたが、全編後藤浩二トリオというのも聴いてみたいなー。 後藤さんが手の届かない人になってしまう前に是非(笑)!

2.Easy to love

三槻さんは例によって衣装変えをして登場。このステージは「歌うミラーボール」で勝負! 後藤さんのアレンジが効いているこのポーターの名曲を華やかにサラリと歌って2セット目のご挨拶。

3.Just one of those things

ポーターが続く。この曲は前回のアレンジとは違っていた。バースは抜きで、いきなり猿渡さんの速いブラシワークとのデュオでテーマが 歌われる。おっ、これもカッコイイぞー。同じ曲でもこのように手を変え品を変えて僕らを飽きさせない、世間でいう企業努力というやつだ。 こうなってくると次回のこの曲の演奏を期待してしまう。

4.You stepped out of a dream

これも新曲だ。非常に綺麗なバラード。既にお酒も全身に程よくまわり、こういうラブ・ソングが身に沁みる時間帯に突入している。 僕はこのスタンダード知らなかった。こういう曲に出会うと、本当に得した気分になる。ボサノバで演奏されたが、猿渡さんの リムショットがダイレクトに頭に響いてきて心地よさ倍増の1曲。

5.Agua de beber

2セット目もブラジルの波は止まらない。イヴァン・リンス、ジョルジ・ベン、ミルトン・ナシメントとMPBの人気アーティストが続いたが、 ここへきて真正ボサノバの登場である。「皆一緒に歌ってねー」という三槻さん。次回までにポルトガル語の歌詞を憶えてこようと誓う僕。 この曲、三槻さんにあわせて客席で歌えたら気持ちいいだろーなー。

6.Summertime

イントロのピアノがアーシーで素晴らしい。今回のアレンジは三槻さんに言わせると「寝た子を起こす子守り歌」らしい。 事実、「寝てる子は起きる」「起きてる子は踊る」「踊ってる子は歌う」「歌ってる子は・・・」とにかくノリノリの子守唄だった。

7.Lady is a tramp

「北さん独り占めコーナーにしちゃおうかな」
いきなりデュオの相手に指名され目を白黒させる北さん(笑)。 心地よくスウィングするベースと歌にドラムが絡んでいった。縄跳びではないが、よくまあこれだけタイミング良く入っていけるなー、 といつもながら感心してしまう。これが、マモで十数年間組んでいたお二人の呼吸なのであろう。 そしていつの間にかドラムがスルリと抜けて、ラストは再びデュオで終わる。軽妙洒脱な歌と演奏に脱帽!

8.Smile

この曲は、猿渡さんから2週間前に??歳の誕生日を迎えたママへのお誕生日プレゼント。 これはTOKUが歌っていることもありママの大のお気に入りナンバー。それを知っていた猿渡さんが、こっそり三槻さんに リクエストしたというわけ。にくいねー、マスター! 僕らもママと一緒にご相伴に預かった。まさに心が洗われる一曲。

9.alright ok , you win

激しいジャンピングナンバーに店内の雰囲気は180度変わり、三槻さんもシャウトしまくり。 手拍子せずにはいられないくらいの楽しい1曲となった。

10.dedicated to you

セカンドアルバムの予告編。後藤さんの書いた曲に三槻さんが英語詞をつけたというまさにメンバー自家製の1曲。 後藤さんのファーストリーダーアルバムに収録されているので、予習がてら購入することを強くお勧めする。 後藤ファン必携の1枚。もちろん僕も持っている。三槻さんは、音楽を通してめぐりあえた人々に、そして気持ちよく歌わせて くれる音の魔術師(ミュージシャン)たちに、更に音楽の神様に感謝を捧げる・・・そんな気持ちで歌詞を書いたという。 あまりの思いの強さにこの曲を歌ったあとは、ウルっときてしまうという三槻さん。 この曲がジャズのニュースタンダードになったらどんなに素晴らしいことか!そんな時が来たら僕も一緒に音楽の神様に感謝を捧げたい。

11.all of me (an encore)

さて、本年ラストのアンコールは、皆さんお馴染みのナンバー。「来年こそはダーリンをみつけたい!」三槻さんは来年の抱負とともに この曲を選んでくれた。誰でも知ってる超メジャー・スタンダードということで客席からは強烈な手拍子とかけ声の嵐。 なかには偶然この曲を練習中というお客様もおり、最後の意外なプレゼントにビックリしていた。


猿渡さん 三槻さん

さてさて「演」が終わればお次は「宴」のお時間。今晩は4daysの最終日であり4日分の打ち上げパーティーも兼ねている。 それを見越して差し入れした新潟産ベニズワイ蟹4匹は瞬く間に殻の山と化した(凄いスピード!)。 おやっ、大野先生と三槻さんが何やら真剣にCDのことで語り合っているぞ。お二人とも酔いとともにトーンが上がっている御様子。 別のテーブルでは今晩も絶好調の猿渡さんが、6日間一緒に演奏してきた後藤さんを交えてガンガン場を盛上げている。 そして、カウンターには常連さんとおしゃべりに興じる北川さんの姿が・・・。いつものことながら、このメンツでの打ち上げは盛り上がる。 この日もお開きになったのは午前3時近かった。途中、患者さんの容体が急変したとの連絡を受けた新谷くんが職場(病院)に駆けつけるという ハプニングも発生。お医者様は大変だ。

次のBAGUライブは間違いなくCD発売記念ツアー。そして名古屋を拠点として活躍するこの トリオも三槻さんとともに全国を廻るであろうから、一時的に名古屋・岐阜のジャズメンが手薄になる(笑)。 ちょっと寂しい気もするが、各地でCDをガンガン売って更にメジャーになって岐阜に凱旋してもらいたいものだ。

三槻さん 打ち上げ

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