わしゃー、広島じゃけんのー

上西さん&北川さん

西日本横断ウルトラ・ツアー
本日の主役はBAGU初演となるヴォーカリスト、上西千波(かみにしちなみ)さん。 彼女は東京を中心に活躍するジャズボーカリストであるが、折を見て出身地広島方面へのツアーも 行っているという。今回はそのツアーの一環。九州は博多から始まって広島や神戸を経て、この地方にやってきた。 ここから「後藤浩二トリオ」をバックに岡崎−名古屋とめぐって今日のBAGUがツアー最終日となる。

彼女はある縁で今回のツアーに名古屋・岐阜を組み入れたという。昨年の11月、彼女の 地元広島の「FUSE」というジャズクラブで中村健吾(b)さんと本日のピアニスト後藤浩二さんのデュオライブが 行われた。そしてこの時のゲスト・ヴォーカリストが上西さんだったのだ。ここで後藤さんと縁ができて今回の ツアーに結びついたというわけ。ミュージシャンの縁とは面白い。

チラシ vs ご本人
ひと月ほど前からBAGUに貼ってあったツアーのチラシを見て「かなり大人っぽい落着いた歌手」という イメージを抱いていたが、ステージに現れたその人は意外なことに小柄で可愛らしい雰囲気。 しかしながらいざ歌となると、予想通り大人の香りをプンプン漂わせる。

歌で聴くモダンジャズ入門
今日特徴的だったのは、何といっても演目がモダンジャズの名演を中心に組み立てられていたことだ。 1−5.はエヴァンス、1−7.はミンガス、1−8.はナット・アダレイ。 彼女の「ジャズ」への愛着と先人たちへの敬意がひしひしと伝わってくる。 2セット目もマイルスを柱にすえた構成。モードブルース2−2.もさることながら、何といっても出色は2−5.であろう。 この曲が好きで、誰か歌っていないか探していたさなか、カサンドラ・ウイルソンが歌っているのを 聴いてレパートリーに加えたという上西さん。この話を聞いたとき、三槻直子さんのファーストCDのタイトルになっている 「song of dolphin」を思い出したのは僕だけではあるまい。三槻さんは大好きなハンコックのこの曲に自ら歌詞を付けたのだ。 歌い手さんというのは、皆同様のジレンマを抱えているのだろうか。そしてこの曲では後藤さんが水を得た魚のごとく リリカルなソロを展開。お見事!


first set

1.blues (trio)
2.someday my prince will come (trio)
3.fever
4.i'm beginning to see the light
5.waltz for debby
6.my foolish heart
7.goodbye pork pie hat
8.jive samba
猿渡さん
歌伴はおまかせ!
後藤さん
意外なことに本年初のBAGU出演

second set

1.my romance (trio)
2.all blues
3.feel like making love
4.blue in green
5.sunny
6.lover come back to me
7.tristeza
8.what a wonderful world (an encore)

ニュースタンダードもちりばめて
結構マニアックな感のあるモダンジャズ入門の一方で、もちろんお馴染みスタンダードなメニューも ちゃんと用意されている。しかもまだ記憶に新しい60年代、70年代のニュースタンダードもちらほら。 2−5.などはドラスティックなアレンジが施されていて新鮮だった。人気曲ラバカンで盛上げておいて、 ブラジルものでさらなる客席の参加を呼びかけるあたり、構成も上々。 最後は超人気スタンダードでクールダウン。事実上、ツアー最後の演奏となった。

さて、今日の打ち上げは・・・
ツアー全体の打ち上げを兼ねて行われた今日のアフターアワーズ宴会、やはり猿渡さんは絶好調だった。 上西さんはステージ衣装とは一転、ラフな服装にチェンジ。結構、お酒もいける口のよう。猿渡さんの、

  「おらっー!たーんと飲んでかんかー!ちーっとも飲んどらんやないか!」

という檄に煽られてニコニコとカクテルを注文する上西さん。でも、さすがに、

  「猿渡さんって、口悪いですねー」

と、ちょっと驚き気味にリアクション。猿渡さんも負けてはいない、

  「岐阜弁が、そう聞こえるだけや!広島弁だってみんなヤクザみたいやないか!」

この舌戦、両者引き分け。ギャラリーの僕らは大笑いしながら楽しませてもらった。 明るく仕事の話を語る上西さんは、とても真摯なヴォーカリスト。またツアーの際にはBAGUにも遊びに 来てもらいたい。

上西さん
笑顔のMC、上西さん!
記念撮影
みんな何故か顔が真っ赤(笑)


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