なっちゃん Day

粥川さん
粥川なつき(as) 東敬二(p) 飯沼真(b) 猿渡泰幸(ds)

アイドル誕生
東敬二カルテットとクレジットされてはいるが、今夜の主役は明らかに「粥川なつき」その人であろう。 彼女は万照さんのお弟子さんで、数々のセッションで活躍中と聞く。 ここBAGUでは、今年3月に斉藤先生と2フロントで演奏してくれたのが記憶に新しいところ。 今日はそんな彼女(通称:なっちゃん)が4ビート、フュージョン、ラテン、ファンクといった 幅広いレパートリーを引っさげ、「レギュラージャズメン」としてBAGUのステージに立つ。 もちろん1ホーンで全編に渡ってフューチャーされるのは彼女にとっても初体験。 アイドル誕生の瞬間に立ち会うべく客席もなっちゃん応援団ともいうべき関係者で満席状態となっていた。
ギャップの妙
いきなり1−1で歌モノ4ビートに挑戦。 一見、小柄で華奢に見えるなっちゃんであるが、驚くほどしっかりした音を出す。 さらにそのフレージングは、若くチャーミングなルックスからは想像できないくらい濃厚で大人っぽい。 少なくともマウスピースを口にしているときは、25歳の女の子ではなく「私はアルト吹きなのよ!」 という強い主張が見てとれる。ステージを降りた時に見せる屈託のない笑顔と、いざステージに立ったときの キリッとしまったりりしい姿と音、このギャップに知らず知らずのうちに引き込まれてしまった人は多いはず。
おっと「夏かしい」
1−3は、東さんが「なっちゃんの雰囲気にあわせた選曲」といって紹介。 彼女のお得意図するファンクナンバーで水を得た魚のようにゴリゴリ吹きまくる。 続く1−4もかなり激しくタイトな演奏となった。東さん、飯沼さん、猿渡さんのナイスサポートが 彼女のポテンシャルを100%以上引き出しているといってもいいかもしれない。 ボサタッチの1−5は東さんの綺麗なテーマが続き、さあこの下地にどんなアルトの「音」が乗っかって くるのだろうかとワクワクしながら待っていた。実はこの曲は僕のフェーバリットアルバムのひとつ、今田勝の 『blue marine』に収録されている曲。もう20年も前になるだろうか、まだなっちゃんは赤ちゃんだったはずだ。 当時、今田勝といえば「夏ものフュージョン」の親玉みたいな存在で、僕もこのアルバムでひと夏乗り切った思い出がある。 確か、アルバム中ではグローバーワシントンjrがサックスを吹いていたんじゃないかな。 なんとも「懐かしい」曲に、そしてなっちゃんのツボを得た爽やかな演奏に、もうメロメロである。


first set

1.beautiful love
2.ugetsu
3.chicken
4.night in tunisia
5.smile for me
東さん
猿渡さん

second set

1.??? (calypso number)
2.autumn leaves (p:fujii takanori)
3.bag's groove (p:kasai daisuke)
4.i want to talk about you
5.st. thomas

スタメンフル出場
1セット目を終えたところで、控えテーブルで一息つく東4の面々。 すると、そこにはなっちゃんの友人たちが次々にねぎらいの言葉をかけに来ていた。 一通り挨拶を済ませた彼女は、2セット目の譜面を手にして、

  「あー、まだ(演奏しなきゃいけない曲が)こんなにある〜、どうしよう〜」

と不安混じりのため息を漏らす。初めてのスタメンフル出場はやはりプレッシャーに なっていたのかな・・・。でも、そのうちきっと、

  「もー、あとこれだけしか吹けないの〜、もっと吹きた〜い〜」

って思える日がきっとくるさ!2−1でサックスを構えた彼女の姿からは先の不安は消えうせ、 このカリプソナンバーをとことん明るくハッピーにブロー。

珍客、藤井さん
カウンターに珍しいお客様が1名。その人はピアニストの藤井孝紀さん・・・なーんて書いてるとこそばゆいので普段どおりで いこう。「カンペイさんが珍しくお客様としてご来店」である。 今日はお酒もかなりいいペースで、御機嫌麗しいご様子。さっそく東さんに代わってピアノへ。 いい感じに酔っている時のカンペイさんの「酔弾」は味とユーモアに溢れていて面白い。
常客、笠井さん
BAGUから徒歩圏内に住んでいるという地の利を活かして、着々と飛び入り回数を伸ばしている 笠井大輔さんが今日もカウンターに。通称大ちゃん。名は体を表すという断り通り、本当に「大きい」(笑)。 そして彼にとって「師匠」東敬二はもちろんピアノ・アイドルの一人だ。 今日は、その師匠にかわって、お得意のブルースで自己陶酔。盛上げ方がとても上手で、行くところは とことん行き、引くところはとことん引く。猿渡さんが渋いタイコで思わず声を掛けたくなるような極上のサポートを繰り広げる。 今回も、大ちゃんが演奏中に味わっているであろう「気持ちよさ」がこちらにも伝染してくるようないい内容だった。
晴れやかな なっちゃんスマイル
演奏を終えて、サポーターたちが待つテーブルに座った彼女からには安堵感から発せられる弾けるような笑顔が戻っていた。 久嗣兄さん、カトちゃん、宇野さん、古田さんらお仲間に囲まれてしばし談笑に興じていたその時、猿渡さんから天の声が・・・。

  「8月にまたやらんか?」

いい仕事は、次の仕事を呼びよせる!いとも簡単にその「次」が決まってしまった瞬間だ。 いよいよ不動のレギュラー陣の仲間入りを果たすことになるなっちゃん。 大型新人アイドルの誕生に、いつまでも盛り上がる打ち上げの席。次回8月、どんなメンツで、どんな演奏を きかせてくれるのか皆さんスケジュールのチェックをお忘れなく!

カンペイさん 笠井さん


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