4人あわせてサキソフォビア〜!

サキソフォビア
竹内直(ts,bcl,fl) 岡淳(ts,fl,篠笛) 緑川英徳(as) 井上"JUJU"博之(bs,ss)

2002年10月29日
猿渡さんが、スターアイズでサキソフォビアの1員である岡さんと初共演した日である。 もちろん店内には岐阜のおっちゃん夫妻の姿も。心酔してやまない岡さんと地元岐阜ジャズメンとの共演とあって少々興奮気味のおっちゃんは、 ライブ終了後、猿渡さんに直談判を決行する。

  「猿渡さん、BAGUで岡ライブやりましょう!客8千人集めますから・・・」
2003年4月20日
時は流れて半年後、サキソフォビアが2ndアルバム『シェルブールの雨傘』をリリース。 これに先立ってBAGUに何故かデモCDが届く。これまたおっちゃんの戦略(?)のひとつであった。猿渡さんも、

  「去年一緒にやった岡さんの入っとるバンドやろ。アルバム出したんやなー」

と半年前の記憶から岡さんのテナーの音を手繰り寄せつつデモCDに耳を傾ける。

2003年5月7日
この日は水曜日。レギュラーライブの日である。珍しくおっちゃん夫妻が姿を見せた。珍しいといえば、僕は風邪で欠席していたっけ。 おっちゃんの目的は二つあった。一つは斉藤昌彦バンドの演奏を楽しむこと、もう一つは・・・、

  「猿渡さん、サキソフォビアのレコ発ライブをBAGUでお願いします!」

風邪で寝込んでいた僕は残念ながらその交渉現場に立ち会うことができなかったが「猿渡さんからOKをもらった!」という 興奮気味のEメールを頂いた。半年越しのおっちゃんの熱意が報われた瞬間である。

地を這う広報活動・・・8千人への道
さて、夢のライブまで4ヶ月、その間あちこちのジャズクラブでおっちゃん自作のチラシを目にすることになる。 地道な広報活動の痕跡だ。僕もその地を這うような活動に感化され、サックスプレーヤーを中心にBAGUに集るアマミュージシャン に強くプッシュ。この1リスナー主導のライブを成功させるべく微力ながらおっちゃんの後方支援にまわった。
2003年9月10日
吉日到来。東海ツアー初日はここBAGUからスタートである。おっちゃんは13名という大軍団を従えて店内最奥のテーブルを 占拠している。最前列には岐阜のアマサックスプレーヤーがほぼ全員集合状態。浦田塾の小酒井くん、中川さん、長田さん、 ニュースタの面々、そしてサキソフォビアと同編成(サックス4本)のバンド『ミニ・モンキーズ』の4人も。 もちろんヒラクさん率いるアイランド一派も「指定席」で音出しを待つ。 演奏前の店内を見渡す限り、このツアーが絶好のスタートを切ることは間違いない。


first set

1.living for the city
2.blindman in brightness
3.gotemyama
4.solamimi
5.denis charles
6.kokiriko bushi
7.better git it in your soul
ミドリーヌ&JUJU
ミドリーヌ&JUJU
直さん&岡ちゃま
直さん&岡ちゃま

second set

1.i wish
2.les parapluies de cherbourg
3.rahsaan
4.tuki no mo
5.fancymen in darkness
6.for all we know
7.hana
8.killer joe (an encore)

笛吹き童子、4人衆
4本の様々な種類の笛を操る異形のバンド、それがサキソフォビア。 各々様々なフィールドで活躍する一国一城の主が集って奏でるアンサンブルは、絶妙にして大胆かつ繊細。 斬新なアレンジが、本当に独特の風味を醸し出していて、決して飽きさせないステージとなってる。 店外から既に吹きながらステージに登場する演出もユーモラスでGOOD! この日は、猿渡さんがドアボーイを勤めていた(笑)。
リーダーは最年少?
このバンドに多くの楽曲、そしてアレンジを提供しているサキソフォビア代表のJUJUさん。 サンプラザ中野〜、或いは竹中直人〜なんていう掛け声が飛んでいた(笑)。 実は最年少とのこと。スキンヘッドに黒のサングラスという一際目を引くその風貌にバリトンサックスという楽器が 何となくマッチしている。1−2、1−3、或いは2−5、2−7が彼の作った曲だが、どれも個性的な アレンジとともに非常に耳に残る曲ばかり。この人無しではこのバンドは成り立たない。 2ndCDを聴き込んでライブに臨んだ僕は、馴染みこれらの曲が生で耳に飛び込んできた瞬間、その臨場感とドライブ感 に完全にノックアウトされてしまった。サキソフォビアは生に限る!
岡ちゃまガンバル!
岡さんは「男前な音」を出すテナーマンであると同時に、日本古来の楽器「篠笛」の使い手でもある。 1−6、2−4でその技を存分に披露。 残念ながら岐阜民謡が間に合わなかったのでと断って奏でられた隣県富山の民謡「こきりこ節」はサキソフォビアでなければ 絶対に出せない唯一無二なサウンドだ。今日は、ツアー初日ということで特に気合が入っているように写る。 懐かしいゲーム「だるまさんが転んだ」を演奏に取り込んだ画期的(?)な2−5では、直さんの不自然なMCに負けないくらい強烈に 不自然なポーズで静止。静寂の中、思わず猿渡さんから、

  「ガンバレ〜、ガハハハハハハハッ」

と声がかかり店内も大爆笑。それでも微動だにしない岡チャマ。さすがプロ魂(何の?)。 自らアレンジしたミンガスの1−7では、雄叫びをあげながらテナーを吹くパフォーマンスで大いに盛上げてくれた。 素晴らしきプレーヤーにして、ユーモアあふれるエンターティナー。確実に岐阜のジャズファンの心を掴んだことだろう。

ミドリーヌ初体験
その人は、僕にとってはウワサのジャズメンであった。津島のくれよんへの出演歴が多く、「緑川さん、い〜よ〜!」なんていう 話をいろんなところで耳にしていたからだ。浦田塾のアルト吹き中川さんも崇拝者の一人。もちろんおっちゃんのお勧め ジャズメンでもある。そのミドリーヌがいよいよ聴ける。サキソフォビアへの楽曲、アレンジの提供はないが、そのアルトのお手本 のようなキレイな音と、伸びやかでよく歌うフレーズは4人のアンサンブルの中でも一際重要な役割を占めている。 ピリッと利くスパイス的な存在とでも言おうか・・・。 1−3ではキレがあって、ノリのよいソロが終わった瞬間、客席から自然に手拍子が起こった。 スパイスには人の体を熱くさせる効果もあるのだ。 チャンスがあれば1ホーンのコンボでじっくり聴いてみたいプレーヤーの一人。
直さん、ノンブレス炸裂!
いまや本邦テナー界を引っ張っている感のある直さん。僕は2度目となる。様々な楽曲でその存在感を十二分に示している。 絶妙のバランスでサキソフォビアに溶け込む「竹内直色」。それはJUJUさんのアレンジに負うところも多い。 サキソの楽曲は、各人の突出した部分をベースにアレンジされているので面白い。1−6ではお家芸「ノンブレス奏法」が炸裂。 奏でる楽器はバスクラリネット。直さんの演奏を聴いていたら、なんだかバスクラがおどろおどろしい格好をした非常に「毒のある」楽器に見えてきた。 鼻で吸を息を吸いながら延々と音を出し続けるというこの奏法。「地底からの叫び」と紹介されたが、まさにその通り! 2ndCDのタイトル曲、だれでも知ってる2−2を完璧にサキソ色に塗り替えた名アレンジは直さんの仕事。ドラマチックな仕上がりに 店内は聞き惚れるしかなかった。共演歴のあるデニス・チャールス(ds)に捧げたという1−5、さらに2−3などは直さんの作曲。

井上
名アレンジャー!井上"juju"博之
竹内直
竹内直さん、ノンブレス中!
岡淳
日本の心!篠笛の名手、岡淳
緑川英徳
アルトのお手本!緑川英徳

初日成功!
演奏終了後、ひとしきりサイン会も落着き打ち上げ開始。岐阜のおっちゃん夫妻、さきえさんなど追っかけの皆さんもフル参加。 猿渡さんも今日の演奏に痛く感動し、既に「絶好調」状態である。このマスターの様子が今日のライブが成功したことのなによりの 証拠。ステージではコワモテぽかったJUJUさんもグラサンを外すと涼しい目をした穏やかで明るい人だった。 何故かママの漬けた梅干に過剰反応。「こんな梅なかなか食えないよ〜」とむさぼるように梅を口に運ぶ姿は微笑ましかった。 直さんはCCさんにつかまり、色々と突っ込まれていた。「なんかさー、あなたたちの音楽ってさーあ、しばらく聴いてると 気が狂いそうになるのよねー」と相変わらず独特の言い回しで素直な感想をぶつけてる。直さんも「ジャズを知らない人の意見は正しい!」 なんていいながら真剣に耳を傾ける(笑)。しばらくすると岡さんがお酒の適量を超えたらしく、ウトウトし出した。 緑川さんは終始にこやかに杯を傾ける。結局僕は午前1:00に帰宅。宴会は閉店まで続いたらしい。 ツアー初日、様々な思いを乗せつつ、これ以上無いというくらいのロケットスタートを切ったサキソフォビア。 ツアー仕掛人岐阜のおっちゃんにとっても長い4日間が始まった。

記念撮影
ママさん、CCさんと記念撮影
猿渡さん
悪代官、絶好調!

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