川嶋哲郎 BAGU到着!

川嶋哲郎カルテット
川嶋哲郎(ts) 川野秀樹(g) 北川弘幸(b) 猿渡泰幸(ds)

懸案事項
このライブはある意味、BAGUの懸案事項であった。 川嶋哲郎BAGU出演の話が持ち上がったのは、2001年12月22日のこと。 スターアイズで猿渡さんと初共演した日だ。以来、北川さんが幾度となくコンタクトを試みるが なかなかつかまらない川嶋さん(笑)。そうこうしているうちに時は流れて2004年4月24日。 とうとう直接交渉のチャンスが巡ってきた。場所は目黒区民センター、そう岡安さんの支援コンサートだ。 センターに到着した瞬間にロビーのベンチで出演交渉。僕はその場に居合わせたが、ものの2分でブッキング完了。 ここに2年半の間宙に浮いていた案件があっという間に片付いた。さらに3ヶ月を経た今夜、待ち人「川嶋哲郎」が いよいよBAGUに到着!
『君の名は』現象
岐阜での川嶋人気はかなり熱い。それが証拠に岐阜の主たるサックス奏者はほぼBAGUに集まってしまってる。 放送時間になると、女湯がからっぽになったという伝説の番組『君の名は』の逆バージョンだ(古過ぎ?)。 同業他店には申し訳ないが、今宵の岐阜でサックス奏者を調達することはほぼ不可能に近い状態。 「岐阜からサックス奏者が消えた!」。人気・実力とも日本一の誉れ高い川嶋哲郎を穴の開くほど見てやる・・・ そんな彼らの「気」が充満し、明らかにいつもと違う熱気に満ち溢れる店内。
川嶋セッション
ご挨拶代わりのブルースで幕開け。ハナから圧倒される最前列のアマ・サックス陣(笑)。 僕も、やっと来てくれたという思いとともにBAGUで響く「川嶋テナー」に妙に感動をおぼえた。 本日のテーマは「セッションの醍醐味を楽しむ」というもの。リハーサル、曲決め、打ち合わせ等は一切無し! ぶっつけ本番の出たとこ勝負。川嶋さんがソロで出て、曲が分った順番に入ってくるという緊張感あふれる趣向だ。 あとで北川さんに訊いたところ、1,2曲はその場で決めたものがあったらしいが、あとは全編ぶっつけだったという。 変幻自在の強力サックスに、地元ジャズメンが3人がかりで応戦。まさに戦いに近いものがあった。 なんともエキサイティング!
恩返し
今夜のライブをセッティングしてくれた北川さんは、川嶋さんとは旧知の仲。 まだ川嶋さんが名古屋でサラリーマンをしながらアマとして活動していた頃、2年ほど同じバンドで 活動していたのだ。つまり北さんは、名古屋時代の川嶋哲郎を支えた人物の一人というわけ。 プロ入りして、あれよあれよという間に頂点に登りつめ、今じゃ雲の上まで行ってしまった感があるが、 今日は「恩返し」という言葉を使って、BAGUでの熱演を約束してくれた。 1−2、ノンブレスを交えたテナーソロに耳をそばだてるバックの面々。この時の緊張感はいくばくか・・・。 圧倒的な音圧の果てに聞こえてきたのはステラだった。そこに実にスムーズにリズムが入り込む。 この瞬間がセッションの醍醐味!

first set

1.blues
2.stella by starlight
3.you don't know what love is
4.all the things you are
猿渡さん&川野さん
北川さん&川嶋さん

second set

1.summertime (fl)
2.darn that dream
3.i fall in love too easily (fl → ts)
4.autumn leaves
5.moritat (an encore)

目には目を
2ndセット、ますます飛ばしまくる川嶋さん。 2−1は、MCで曲名を告げたのでバックの面々も万事承知で頭から入ってゆく。 このフルートが実にアバンギャルド&オリエンタル!しの笛でフリージャズをやっているような 状態から、お馴染みのテーマへ。クラシックのフルート奏者が聴いたら目を廻して卒倒すること請け合いだ(笑)。 さて、本日の北川さんにはある秘策があった。それは「目には目を」作戦、そう川野さんの投入だ。 名古屋きっての武闘派ギタリストと、川嶋さんの掛け合い。 これを楽しみに来ていたお客様もいらっしゃった。実は僕もその一人だったりする。 川嶋さんの「煽り」を真っ向から受けて、我らが川野さんもいつにも増してヒートアップ。 一歩も譲らぬプレイに店内も大喝采!そして今日は猿渡さんも大忙しだ。 川嶋さんにフッとバースチェンジを振られる場面が多々あり、その都度全力で応戦。そこまで叩いて大丈夫かいな・・・ ってくらい叩きまくってた(笑)。
テナーマン
しかし川嶋哲郎という人は、サックスを完全に飼い馴らしているというか、手なずけているというか、 とにかく自由自在に「鳴かせる」ことについては天下一品だ。恐らくどんな楽器を手にしても、 その道具のポテンシャルを100%以上引き出すことができるであろう。 僕には、川嶋さんがテナーを吹いているのではなく、テナーと一体になって川嶋さんが鳴っているように見えて仕方なかった。 まさに当代きってのテナーマン!
枯葉 メチャクチャ版
バラードの2−3で静かなフルートそしてテナーを披露。川嶋バラードはとことん甘い。 やがてカデンツァに入ったが長い長いソロは途切れることなく、そのまま2−4に変身した。 お見事!しかしこれが「破壊」の始まりだった(笑)。 最後とばかりに、それこそ常軌を逸してゆく超絶ブロー。息を呑む店内。 リズムが入ったところで緊張感が解け、拍手とかけ声の雨あられとなった。 エンディングは、テンポ、拍子、そしてキーが猫の目のように変わってゆく「お遊び」も 正直、笑えるほど面白かった〜。まあ、後ろの3人は冷や汗ものだっただろうけど・・・。 題して「枯葉 めちゃくちゃバージョン」。
クラッシュ&ビルド
熱いアンコールに応えて、モリタートを。偶然ながらサックス奏者必聴の名盤「サクソフォン・コロッサス」(S.ロリンズ)から 本日2曲目の選曲だった。このアンコールがまたまた曲者。 さんざん盛り上がってラストはまたまたイタズラっぽく引っ掻き廻す川嶋さん(笑)。 今日のライブを締め括ってこんな言葉で結んだ。
  「えー、今夜は破壊の限りを尽くしました!付き合ってもらってありがとう!」
いやはや、「破壊」と「構築」を繰り返して新しいものが産まれるのは世の常。 こんな痛快なライブも久々だった。お客様全員が満足度200%で家路についたことは疑うべくもない事実だ。
川嶋先生と岐阜サックス吹きたちの夕べ
さて、ライブ終了後は当然のようにサックスプレーヤーたちに拉致されていった川嶋さん。 ガッツリ質問攻めにあっていた。もう、我々リスナーの入る余地無し! いつもながら皆さんの情熱には頭が下がる。中でもテナーの山田さんは、いつか自分で演奏できたら・・・という 思いを込めてお気に入りの川嶋ナンバーを自ら譜面に起こして持参。それを、作者ご本人に添削してもらったみたい。 冷静な山田さんがいつになく興奮気味に譜面を見せてくれた。まさに、今夜の「川嶋哲郎追っかけグランプリ」チャンピオンだ。 因みに添削済みの譜面は家宝にするとのこと。記念撮影2にお宝が写ってますよ。 この後、なんと川嶋先生が特別にもう一曲聴かせてくれたという事実はあまり知られていない。 その様子は異例の「レポート2」で紹介しましょう。
川嶋さん 川嶋さん
記念撮影
記念撮影 その1
記念撮影
記念撮影 その2


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