世界一周ジャズの旅

猿渡4

ホール 僕の職場は週休2日なので今日は休日である。 ぬくぬくの布団から這い出したのが午前10時頃。それから洗濯をして1週間溜まっていた洗い物を片付け、 軽く掃除をして飯を炊いて・・・と家事にいそしんでいたらあっという間に正午になった。 吉本新喜劇を見ながら昼食をとった後、快晴の空の下いざ岐南町へ。この日は暖かいなんてものじゃなかった。 熱いのだ。車の窓も全開にして気持ちよくドライブ。岐南町は岐阜市と隣接するいわば隣町である。 今日は「岐南やすらぎ苑」という総合福祉センターで「いきいきぎなんシリーズE ファミリーコンサート」が開催される。 町の催し物ということで勿論入場無料だ。暖かい土曜の昼下がり、ノーチャージで良質なジャズが聴ける。 ジャズ好きにとってこれ以上の過ごし方があったら御教授願いたい。 ちょっと遅れて到着したが、土足厳禁でスリッパもなし。つまりみんな靴下あるいは裸足で館内に入場するわけだ。 そして思ったより立派なホールにさらにビックリ。大きな多目的ホールにパイプ椅子がずらりと並んでいてほぼ満席だった。 1曲目は季節はずれの「枯葉」。今日はジャズに初めて触れるという人向けのコンサートである。親方のマスターは、 丁寧かつギャグ満載の司会進行ぶりを発揮しておもしろおかしく「ジャズ」を紹介してゆく。1セット目は「日本人に馴染みの深いスタンダード集」 という名目で4曲の大メジャースタンダードがトリオ演奏された。「枯葉」「いつか王子様が」「ミスティ」「A列車で行こう」。 文句なしの選曲、演奏である。こういうホールでこのトリオを見るのは初めてであったが、音もいいし、照明もばっちり、トリオのメンバーも普段の クラブとは違う眩しい光りを放っているのは不思議だった。 北川さんの黒のスーツに包まれた巨体が中央でどっしりとベースを構え、やはり黒でキメたマスターと後藤さんが両脇をカッチリと固める。 3人の絶妙の距離感とホールの厳粛な雰囲気が「しゃれたジャズトリオ」を好演出しているようだ。 今日の裏方も珍しいメンツである。PA担当は地元岐南の「ドクター・ジャズ」こと大野先生。 趣味が高じて素晴らしいPA機材を所有している。 そして本日のマスターのボーヤはなんと大井さん。コンサート中も、シールド処理など細かいところに気がまわる さすがのボーヤぶりであった。

メリー 2セット目はジャズのもうひとつの楽しみ「歌」を全面に出すという趣向で、メリーを案内人にジャズの旅に出かけることになる。 メリーのエンターテイナーぶりは今日のような趣旨のコンサートにはビッタリである。僕も本当に楽しく一緒に旅をさせてもらった。 どんな旅だったかって?まずは「new york new york」で華々しくスタート。「manbo itariano」でヨーロッパへ。でも「一人旅は寂しいね」と漏らし、 「sentimental journy」をしんみり熱唱。この一人旅から家に帰って来てもあの人はもういない。そこで「lover come back to me」となる。 さらに「besame mucho」でラテンの国へ。そして旅も一段落し、やっと人生で一度だけ必要としてくれる人に出会う時がやってきた。 人生で一度だけである。そう「for once in my life」だ。そしていつもそばにいて欲しい。お馴染みの「stand by me」。この曲では、メリーが 客席に降りてきてお客さんとダンスをするハプニングもあり大いに盛りあがった。みんな旅を楽しんでいる。さらに「one way ticket to the blues(恋の片道キップ)」 と続き、ラストは静かにアメリカに戻ってきた。「tennessee waltz」でこの旅も大円段。いやはや楽しい旅でした。こういうライブはなかなかクラブでは聴けないため 大満足である。今日は1セット目でジャズをしっかり楽しんで、2セット目は素晴らしいショーに触れることができたわけだ。岐南町長さんは挨拶でこうおっしゃっていた。 「我が岐南町は文化面で少々遅れている。こういうコンサートを機会にどんどん充実させていきたい」と。この素晴らしい空間をフル活用して今後も 良質なノーチャージ・ジャズコンサートをどんどん企画していただきたい。1町民からの提言です。(ホントは岐阜市民だったりして)

北さん&マスター 猿渡トリオ
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