ユカピー vs ジャズ・ビースト

ユカピー
準備はよろしいかしら、プリンス!
プリンス
えーよー、どっからでもかかってりゃー!

このトリオは言うなれば僕の「ご贔屓バンド」である。それは僕が始めてユカピーを聴いたときのトリオだから。 忘れもしない2001年の6月・・・えーっと何日だっけ、ガサガサゴソゴソ(blue preludeを探す音)・・・ そう、忘れもしない2001年6月1日のことだ(忘れてるやん!)。場所は岐阜の「after dark」という小さな ジャズクラブ、BAGUのママさんに誘われて会社帰りにフラリと立ち寄ったが、既に満席で立ち見客もいる。 まずはこのトリオの濃厚な雰囲気に釘付けとなった。そしてご多分に漏れず「歌声と喋り声」のギャップに驚かされた記憶も残っている。 それにも増して、選曲が僕のツボを激しく刺激した。「street life」「desperade」など若かりしころ血道を上げたロック、ソウルの名曲を 美味しく料理して蘇らせてくれている。うれしくなってすぐさまCDを購入、おまけにその場で握手までしてもらえた。 机上ジャズファンで、生でジャズメンと接する機会が滅多に無かった僕はもう、盆と正月が一度に・・・いやいや、 ちょっと表現がジャズらしくないなー、そうそうイースターとクリスマスが一度に来たような気分だった。 そのままBAGUに流れて、猿渡さんに今日のライブが如何に良かったかを懇々と説明しながら深い酔淵に落ちていった。 そして、その席には当然の如くヤマシタさんの姿も・・・。ヤマシタさんを知ったのもその夜だった。

昔話はこれくらいにして今晩の話をしよう。因みに今日は晴れ。この地方、まだまだ残暑が厳しい。 スターアイズの扉を開けると、猿渡さん、北川さんがまるでお客さんのようにリラックスして談笑中で ユカピーのみ熱心に譜面に目を通していた。百選練磨のこのおじ様達は、いわばジャズに飢えた猛獣のようなもの。 ユカピーの手綱さばき次第で、手のつけられない好演を引き出すことができる。 ショーの前、2頭の猛獣は牙を隠してリラックス、使い手であるユカピーはどう手綱を引くか思案中。 そんな光景だ(ホントかよ!)。

ほどなくステージに向かう3人、いや1人と2頭(笑)。1.は夏の名残りの1曲。ピアノトリオで軽快にスイング。 2.には思わず拍手〜。パーシーメイフィールドのソウル・スタンダードで、僕はシャーデー版が大のお気に入り。 こういう卑怯な選曲にヤラれ続けていく星霜、みんなこうしてユカピーにはまっていくのである。 3.はガラリと趣きを変えてジャズのスタンダード。ここらで2頭の猛獣がソロリソロリとその正体を現し始める。 北川さんのタイトなベースと、それに呼応する猿渡さんのブラシ、僕には隠しきれなくなった「尻尾」が顔をのぞかせて いるのが確かに見えた!4.は僕らを秋へいざなってくれる1曲だ。猿渡さんの真価はこういった曲で発揮される。 ピアニッシモで酔わせてくれるドラマーだ。ゴルソンの5.はヴォーカル付き。ユカピーに見据えられつつ、徐々にその 「馬脚」を現し始めた2頭は既に誰はばかることなく、むき出しのジャズを演じている。 7.でとうとう猿渡さんが、完全に牙を剥き文字通り「野猿」の如くユカピーに襲い掛かった! その勢いに北さんはしばし下がって、オリの中にはユカピーと「野猿」のみ・・・。 これほど心を揺さぶられた「mista」は初めてだ。興奮冷めやらぬ中、8.で再び北さんがオリに戻り、よくスイングする 小粋なスタンダードでセットを締めた。


ユカピー
こちらをご覧下さい!

由香利おねーさんの教養講座・第一回

 Q.ピアノの正式名称はなーに?
 A.それは、クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテです

ピアノ・フォルテ(pf)が正式名称だと思っていたらもっと凄い名前があったのですね。 今日はお勉強になりました。また教えてください。

☆ ☆ ☆

first set

1.only trust your heart (instrumental)
2.please send me someone to love
3.how high the moon
4.i fall in love too easily
5.whisper not
6.hello
7.mista
8.just in time
北川さん
ユカピー

second set

1.feel like makin' love
2.my foolish heart
3.comes love
4.i'm coming back again
5.you'd be so nice to come home to
6.tears in heaven
7.israel
8.every breath you take
9.autumn leaves (an encore)

僕のすぐ後ろで「岐阜のおっちゃん夫妻」がカメラを構えていた。前日に購入して本日ライブデビューとのこと。 名古屋、岐阜、東京と縦横無尽に行き来するおっちゃんのカメラには今後、とてつもなく貴重なジャズのワンシーンが 数多く収められることだろう。期待してますよ、おっちゃん!山下さんはいつもの席で、はろはろじげぞうさんと語らっていた。 しげぞうさ〜ん、「ひゃらりん、しげぞう2ショット写真」(北川さん撮影)今度持ってきますのでお好きなように処分してください。 今日は名古屋の若手女性ボーカリスト「Kanco」ちゃんも聴きにきている。彼女も神出鬼没、ボーカル系のライブには精力的に顔を 出しており、スターアイズも超常連さん。大変研究熱心で今後が楽しみな歌手のひとり。今夜は久美さんが体調を崩されて欠席。 耳をダンボにしてお家で聞き耳をたてているという久美さんに今日のミスタは聞こえただろうか。 そうこうしているうち、あっという間に休憩時間が過ぎ、2セット目に突入。以上、月例名古屋オフ会プチ報告でした。

2セット目は、ユカピーお気に入りのロバータフラックからスタート。 そして改めてメンバー紹介。

オンベース、岐阜の黒幕〜北川弘幸さん〜!
オンドラムス、柳ヶ瀬のプリンス〜猿渡泰幸さん〜!
そしてピアノは、何にしようかな・・・埼玉の雨女〜、赤坂由香利でお贈りします!

2.はジャズの正統派バラード。うーん、北さんのサポートが実に泣かせる。そして3.は、北川さんとのデュオだ。 今度オリから出て行ったのは猿渡さん。ソデでうまそうにタバコをくゆらせている。一方、再び獣の匂いを放ちだした北さんは、 ねっとりと糸を引くような濃厚なベースでユカピーに絡んでいく。こと女性ボーカルとデュオをとるときの北川さんは、 素晴らしい。更に言うなら素晴らしくエロい。二人だけのピロー・トーク、そんな演奏に立ち会ってちょっとドキドキしてしまった。 そういう意味では4.は、爽やかな夜明け。そして6.は、何と猿渡さんのリクエストだ。そしてご本人もきっちりタイコを叩く。 クラプトンからエバンスへ。こんな面白いライブはなかなか無い。久々に聴いた7.もスリリングでgood! そして今日のアンコールは季節を意識して9.に落ち着いた。このセットもあっという間に過ぎていった。 楽しい時間は何故かくも早く過ぎていくのだろうか?

ミュージシャンとBBSカキコメンバーだけがポツンと残ったスターアイズで名残惜しげに杯を傾けていたら、突然ユカピーが ピアノに向かった。おやっと思ったらクラシックの曲をポロリポロリと弾き出した。僕は「これは3セット目だ」と思い込むことにして、 拍手とかけ声を送る。しばし盛り上がる店内。たしか「トルコ行進曲」と今話題の「大きな古時計」が演奏されたはず。 後者は非常にウケがよく。翌日のライブで実際に演奏した模様。あー、残念。僕はそのライブには行けなかったのだ。 岐阜に戻って猿渡さんと軽く食事(?)をとり帰宅。さー、感動が残っているうちに「らいぶメモ」かくぞーと気合を入れる!

「このトリオは言うなれば僕のご贔屓バンドである。それは・・・・」ZZZZZZZZ・・・・

深夜3時、あえなくダウン。翌朝出勤途中、頭の中でずっとミスタがこだましていたのはなぜ?

ユカピー 岐阜最強ユニット

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