最強昌彦スペシャルバンド

斉藤先生

斉藤先生と金沢
BAGUのレギュラージャズメンとしてお馴染みの斉藤先生にとって金沢は第二の故郷である。 岐阜北高校から金沢大学に進学。 ジャズ研(modern jazz society)に所属し、サックス奏者としてめきめき頭角を現していった。 高校教師として岐阜に戻ってくるまで、この土地で8年間どっぷりとジャズに漬かって・・・あれっ? 8年?そう、大学は4年間という既成概念にとらわれていては斉藤先生を理解するのは難しい。 大学というところは4年で出てゆく人が圧倒的に多いというだけで、単位を残し、授業料さえ払っていれば 最長で8年間「演奏させてくれる」施設なのだ(笑)。僕も大学に7年間居座った口なのでよくわかる。
ブラリひとり旅
その金沢、実は僕にとっては初めての土地。今回は滅多にしない観光を兼ねてご贔屓バンドを追っかける ことにした。高速バスで金沢駅に到着したと同時に横殴りの雪が降り始めたが、おかまいなく歩いて広坂を目指す。 観光案内コーナーでもらった無料地図を広げカメラを抱えてキョロキョロ。 東京なら間違いなくマルチ商法勧誘員やら新興宗教信者がわんさかと寄ってきそうな無防備な状態だが、 金沢にはその手の怪しげな人たちは皆無であった。 近江町市場→尾山神社→金沢城公園と辿ったところで香林坊という交差点に出た。かなり歩いてさすがに腹減り状態である。 この辺りはかなりの繁華街。鼻をたよりに109の脇をちょっと降りていったらあったあった、いかにも場末の飲み屋街と いったたたずまいの通りが。そのままスッとある店に吸い込まれ、刺身を肴に軽く1杯。 ふと横を見ると、何と中日スポーツが置いてあった。なんともうれしい店だ。新聞に目を通しながらもう1杯。 気持ちよーくなったところで、再び町を俳諧する。そして片町通りという明るいファッショナブルな通りに入ると 一面にクルーナーっぽい歌唱の「but not for me」が流れているではないか!こんなところにまでジャズが浸透して いるとは、金沢はイイ町だ。
幻の兼六園
さて次なる標的はいよいよ兼六園である。雪もやんでうっすらと陽もさしはじめた。とりあえず「もっきりや」に一番近い ホテル「アクティ」にチェックインして、ちょっと一息、二息、三息・・・zzzzz。何のことはない、酔っ払って眠って しまったというわけ。目が覚めたら既に空は薄暗くなっていた。慌ててホテルを飛び出し兼六園に向ったが既に遅し。 がっちりと閉ざされた門に跳ね返されてしまった。もー、ガックシ。「この旅の目的はあくまでライブ」と自分に言い聞かせて また、109の裏手に戻りついつい1杯。すっかり機嫌も直り(ガキか!)足取りも軽やかにメインイベント会場「もっきりや」 さんへGO!
うわさの「もっきりや」
もっきりやさんは、斉藤先生がMJS時代に入り浸っていたという金沢では随一と言ってもいいジャズライブハウス。 斉藤バンドは年に1回このもっきりやツアーを行うのが恒例になりつつあるようだ。 もう何年にも渡ってMJSのジャズメンたちの面倒をみてきているマスター。 そのマスターによると斉藤先生の時代はすべての楽器にいいプレーヤーが揃っていた黄金時代だったらしい。 この店、金沢駅でタクシーに乗り「広坂のもっきりや」とだけ告げれば行けてしまうほど金沢ではメジャーな店。 というよりもジャズフリークにとっては全国的に有名なライブハウスなのだ。 今回の旅の話をすると「金沢行くの?ああ、もっきりやさんでしょ」と言い当てる人もちらほら。 ホームページを覗くと、内外の超メジャーどころが多数この店で演奏していることに驚かされる。 トイレにはおびただしい数のライブチラシが貼ってあり、用を足し終わった後もそのチラシに目を奪われて しばらく籠城を決め込んだほどだ(待ってた人ゴメンナサイ)。 ジャズだけではなく、マリア・マルダーといったところも来演していて更にビックリ。金沢に音楽文化を育み続けて30年。 マスター、いい仕事してます!
サイキョー昌彦スペシャルバンド!
木の香り漂う店内は、実にイイ雰囲気。ちゃんと一段高くなった広いステージがあり、PAも充実している。 ピアノの脇にはまさにジャズ喫茶の宝であるアナログ版がその背だけで大きな壁を形成していた。 思わず1枚1枚物色したい衝動に駆られる。入り口でチャージ&ビール代¥1000を払った。 や、や、安い!初めての店ということでどこに座ってよいのかちょっと迷ったが、結局最前列の席に落着いた。 恐らく若いお客様はMJSのミュージシャンたちであろう。そして年配のお客様は斉藤先生の同期生だろうか。 ステージからは、聴きなれたサウンドが。そして普段BAGUではやらないようなアンサンブル重視 の新曲もいくつか披露。何といっても今日は斉藤先生のMCが滑らかだ。 BAGUでは淡々と曲紹介をするだけだが、今日は色んなギャグも織り交ぜて大いに受けていた。 お世話になったマスターや後輩たちに囲まれてかなり調子が上がっている様子。 1−3.は岐阜ではスタンダード化している小森さんのオリジナル。旅の空の下で聴くこの曲はいつにも増して心に響く。 お得意の1−4.をはさんで1−5.はカンペイさんのオリジナル。といっても行きの車の中で書いたという即興ナンバーだ。 いつもと違う斉藤4の顔がチラホラと見え隠れする。


first set

1.all the things you are
2.reincarnation of a lovebird
3.no title (komori-san's original)
4.there is no greater love
5.f's (kanpei-san's original)
猿渡さん
小森さん

second set

1.half nelson
2.a walk in serendipity
3.????? (Ornette Coleman)
4.in the wee small hours

サックス馬鹿一代
結局、1セット目は1時間を越える熱演となった。 休憩時間、挨拶まわりに忙しい先生をよそに、リラックスして寛ぐ他の3名。 お客様も若干増えて、2セット目に突入。 2−1.、2−3.は先日BAGUで初演奏(初練習)された新曲だ。 さらに2−3.では買ったばかりのピカピカのバリトンサックスを手に取った。 バリトンらしからぬ綺麗で滑らかな音色にちょっと驚き。なじんでくるに従って音もどんどん変わってゆくという。 最近はバリトンばかり練習しているという斉藤先生。満を持してここ金沢で初披露とあいなった。 ギターとバリトンのユニゾンが心地よい。妙に耳に残る曲だ。2−2.は飯沼さんをフューチャーした8ビートの曲。 飯沼さんの紹介MCが面白かった。

  「えー、彼はとても練習熱心でして私の知り合いのベーシストにこうアドバイスしてくれたんです。
   ベース馬鹿になれ!って。私も頑張ってるんですが、なかなかサックス馬鹿にはなれず、未だに
   単なる『馬鹿サックッス』ってところなんですね。まあそれもアリかなって・・・」

ハハハッ、本日一番受けたMC。後輩達も大爆笑!

クロージング
2−4.は斉藤さんの思い出の曲。先生が学生時代にバイトしていたという、もっきりやさんの系列バー(?)「ペーパームーン」 のエンディングテーマがこの曲だったとのこと。クールダウンにふさわしい落着いたスタンダード。 ここでひとまず、斉藤4のライブが静かにクロージング。 ビールで軽く乾杯し、疲れを癒したところで、客席の学生さんたちの動きがあわただしくなってきた。そう、もっきりや 恒例のアフターアワーズ・セッションが始まろうとしているのだ。MJSの現役メンバーにとっては斉藤先輩はいわば伝説の人である。 是非とも先輩と一緒にやりたいという連中がステージに呼ばれるのを今や遅しと待ち構えていた。 さて、彼らの演奏は異例の別ページを設けましたのでそちらから・・・

カンペイさん 飯沼さん

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