This is NOT Meg!

岩見淳三

中山トリオのライブで酒を飲まないという行為は、サハラ砂漠のど真ん中でやっと見つけたオアシスを素通りするようなもの。 つまり、最悪の場合、死に至るということだ(大袈裟!)。 とういわけで、今日は久々に電車で津島へ。青塚駅を降りた僕はわざと正道から1本それ、街灯一つ無い田んぼ道に分け入っていった。 足下もおぼつかない闇は、満天に星をたたえた快晴の空をよりいっそう際だたせている。 それにしても津島の夜空は広い。この原寸大のプラネタリュウムの下で、今晩一体どんなジャズが奏でられるのだろう。 どんな歌が歌われるのだろう。星空にほだされて、ちょっぴりロマンチックになっているところに、凄まじい寒風がピューーーーー。 去りゆく冬が最後の力を振り絞って、その存在を誇示しているようである。ブルッと震えた瞬間現実に引き戻された僕は、 ぽかぽかの薪ストーブ(くれよん名物)目指して歩速を上げた。

ニセモノあらわる
ステージには小顔でほっそりした(?)歌手が。えっ!この人、萌紅さん?僕が前回お会いしたのは昨年9月の豊田である。 半年でこれほどまでに変われるものなのか。尖ったアゴにメリハリのあるボディー。明らかに怪しい!場合によってはレプリカの可能性もある。 騙されるものかと僕は慎重にその「歌手」の観察を始めた。
ヤツは何処へ
1セット目が終わったが疑惑は晴れず、恐る恐る御本人に聞いてみることに。するとその歌手は辺りを気にしつつこう話してくれた。

  「ヤツは今、事情があって行方をくらましているの」

やはり今日の萌紅さんはレプリカだった。とはいっても外見以外は本物と何ら変わりなし。萌紅ギャグのキレも絶好調で、 もちろん店内はパパさん、ママさんも巻き込んで大爆笑の渦に。 本人になりすますため、しかるべき「組織」で相当過酷な訓練を受けたに違いない。

Dandy Trio in BLACK
そんなニュー萌紅さん、いやいやアナザー萌紅さんのバックは言わずと知れた中山トリオである。今日は珍しく黒でビシッと決めており、 ブラックコーヒーのように苦みばしった中年男3名がまるで一幅の絵画のようにくれよんのステージに溶け込んでいた。 特に、ノセさんのダンディーぶりは特筆に値する。


1st set(途中から)
1.what a difference a day made
2.can't help falling in love
3.sometimes i'm happy
4.you've got a friend
5.'s wonderful
2nd set
1.filthy macnasty (trio)
2.nica's dream (trio)
3.tennessee waltz
4.misty
5.smoke gets in your eyes
6.i'm beginning to see the light
中山さん
猿渡さん&ノセさん 3rd set
1.green (trio)
2.the back beat (trio)
3.don't get around much anymore
4.i wish you love
5.new york state of mind
6.tokyo blues
7.i've got you under my skin
初お披露目
2−2.は、中山トリオの新レパートリー。しかも聴衆の前で演奏するのは今日が初めてという。 実はこの曲、2年ほど前に僕が初めて中山トリオのライブに顔を出したときの打上でリクエストした曲だった。 やっと聴くことができて感激しきり。この曲が結構難曲らしく、初披露を終えた後に早速反省会を開き、 猿渡さんと入念に譜面のチェックを行っていた。これから演奏を重ねてまたどんどん中山色が出てくるものと 大いに期待している。因みに前回の新曲、3−2.はなかりイイ出来で、みなさん既に余裕の演奏。 お客さんの誰かがこんなことを言ってたっけ、

  「あの曲、カッコイイですね。中山さんの曲ですか?」

中山さん、思わず、

  「あんな曲、書けるかーーーーーー!」(笑)
こちらも新曲?
さて、アナザー萌紅さんもお得意のレパートリーを抱腹絶倒の「名古屋弁ギャグ」にくるんで大放出。 このMCと歌のギャップがたまらない!そして今日は僕が始めて聴く曲もちらほら。 フランスの歌に英詞をつけたという美しいスタンダード3−4.や、中山トリオが好んで取り上げるシルバーの 3−5.などがそう。3−4.では珍しくしっとりMCで歌詞の内容を紹介していく。でも最後は・・・。
黒い影
3セットを終えたところで、お疲れ様〜。おやっ、窓の外に黒い影が・・・。 ニセ萌紅さんを監視する組織の連中だろうか?歌もギャグもウリふたつ。 たまたま体型を合わせるのが間に合わなかったという今日のアナザー萌紅さん。 うーん、本物もレプリカもどちらも捨てがたい・・・。 そんなことを考えていたら、萌紅さんがそっと、モノホン萌紅さんが行方をくらます前に残した言葉を 教えてくれた。

  「I’ll Be Back!」(ターミネーター調で)

予定では、6月くらいらしい。体型が元に戻るのが・・・(オチです、笑)。

中山3+萌紅さん 猿渡さん&萌紅さん

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