待望のCDデビュー!

ミッチー

買ってから聴くか、聴いてから買うか
『読んでから観るか、観てから読むか』、これは角川映画「人間の証明」の有名なキャッチコピー。 学校(中学)でも大いにはやったのを憶えている。 この卑怯なコピーに扇情されて原作本も買い、映画も観たという人は大勢いたことだろう。 かく言う僕もその一人。 因みに原作本は、映画封切り前に既にベストセラーになっており、父親の書棚にも並んでいたのを知っていたが、 筒井康隆に熱中していた当時の僕にはまったく食指の動かない本だった。ところが不覚にも、くだんのコピーと、CMに使われた 『かあさん。僕のあの帽子どうしたでしょうね』という台詞、さらにジョー山中が歌う主題歌にコロリと やられてしまった。すぐさま筒井を投げ捨て、「人間の証明」(森村誠一)を徹夜で読破。 これで「読む」は完了だ。なけなしのお小遣いをはたいて映画も見に行き「観る」も達成。 今思えばあきれるほど単純明快な中学生だったわけだ。 その後、「時をかける少女」(筒井康隆)、「戦国自衛隊」(半村良)など角川映画については、しばらく「読む→観る」方針を 貫いていた。このところは「読まない→観ない」という不毛の生活が続く。

  「かあさん。僕のあの読書熱、どこへ行ってしまったんでしょうね」

あれから数十年が過ぎ、最近は「聴く(ライブ)→買う(CD)」が僕の文化生活の中心になっている。 今日の主役ミッチーは去る3月1日にいよいよ待望のファーストCD『Luck of Pieces』をリリース。これまで「聴く」一辺倒だったが、 ようやく「買う」が成立する日がやってきた。「聴き」慣れたレパートリーがどんな顔をしてCDに 刻まれているのか非常に楽しみな、まさにミッチーファン必携の1枚である。

2度目の蔵は・・・
彼女の蔵ライブは約8ヶ月ぶりだが、言うまでも無く超満席状態。 CDのオープニング曲をこのライブでもオープニングに持ってきた。旧「鬼が島」である。 この名前はメンバーに却下されて改名したと笑っていた。 今日は客層を読んでか、オリジナル披露はこの1曲のみ。蔵は何といってもスタンダードが受けるのだ。 どこかで「あっ、この曲知ってる。聴いたことある曲だ!」という会話が聞こえ、その瞬間お客様の 目が輝きだす。2.もそんなナンバーのひとつである。3.はミッチーの敬愛するアルトプレーヤーである ケニー・ギャレットの美しいナンバー。テーマのあと川野さんの繊細なギターがフューチャーされ、どんどん心地よく なってゆく。有名なバラード4.のバースはギターのアルペジオとアルトの絶品デュオで始まった。 バースを終えた瞬間に、ブーンと絡んでくる北さんの濃厚なベースにもうクラクラ。この瞬間はジャズの魅力のひとつでもある。 おまけに、今日の席は北さんの真横。バランス的にはベースの音量をちょいと上げた状態だ。 太い音がダイレクトに響いてくるその場所でそのベースの魅力を存分に堪能できた。 ミッチーはミッチーであくまで柔らかい音でアルトを歌わせる。僕にとっては今日のバラード部門のベストパフォーマンスかな。

1st set
1.over the blue
2.my one and only love
3.koranne said
4.lush life
5.mercy mercy mercy
6.left alone (an encore)
7.st. thomas (an encore)
猿渡さん
猿渡さんも8ヶ月ぶり!
北さん
「蔵」初登場!自宅から徒歩12分です。
funky monkey baby
お馴染み5.は、ビート部門のベストパフォーマンス。この手のタテのりビート物も蔵では大いに受ける。 今日はみんなこれでもかってくらいガンガンに飛ばしていた。眉間にしわを寄せて吹きまくるミッチー。(>。<)←こんな感じ? 川野さんもグラントグラーンばりのアーシーフレーズ連発。くー、いいねー!

明暗2曲
あっという間の1セット。入れ替え制ということで、ここでアンコールの拍手。 「暗い曲やっていいですか?」と言って演奏したのは、昨年無くなったマル・ウォルドロンに捧げる1曲。 アルト奏者に対するリクエストというのは相場が決まっているようで、

  ベスト1 「テイク・ファイブ」(ポール・デズモンド)
  ベスト2 「レフト・アローン」(ジャッキー・マクリーン)

ということになるというミッチー。今日はマーケティングと経験に基づいた顧客嗜好先取りの選曲である。 もう1曲は、うって変わって明るいカリプソナンバー。ミッチーがソロで吹くテーマに、この指とまれ形式で皆が順番に絡んでゆく。 まずは猿渡さんが最高に明るいタイコで呼応する。やがて北さん、そして川野さんも続き、爽快な夏の風を蔵一杯に振り撒いてライブは終了した。

CD&サインをゲット
さて、この日の僕には余韻に浸っている暇はなかった。なぜならお次はBAGUのレギュラーライブが控えているからだ。 慌しくCDにサインを貰い、挨拶もそこそこに蔵を後にした。でも大丈夫!今晩はCDがあるので、余韻に浸るのには困らない。

川野さん
川野さんも「蔵」初登場!
ミッチー
吹いてない時の穏やかな表情(笑)

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