ダイニング・ジャズクラブ 風庵

西みほ & 中嶋美弥トリオ
西みほ(vo) 中嶋美弥(p) 北川弘幸(b) 猿渡泰幸(ds)

風庵ジャズ
法福寺境内の一角にひっそりと佇むギャラリー風庵。茶房スペース、多目的スペース、アンティークギャラリーを併せ持ち、 行く度に僕を穏やかな気持ちにさせてくれる大好きな「ライブスポット」のひとつである。 とは言っても、ジャズライブが行われるのはおよそ半年に1回のペース。ここは書道・陶芸・アンティークなど様々な芸術を紹介する 各務原の一大文化発信拠点である。半年かけて色んな芸術を発信し続け、今夜再びアメリカ文化「ジャズ」におはちが廻ってきた というわけだ。
変化の兆し
仮設椅子がぎっしり並べられた多目的スペースでライブを楽しみ、休憩時間は茶房スペースでチケットを見せるとコーヒーが頂ける。 そして2セットのライブが終了した後はライブチケットとは別にビュッフェチケットを購入し、飲食しながらミュージシャン の皆さんと打ち上げパーティーに突入。とまあ、これが従来の「風庵スタイル」だった。しかし今回は少々趣を異にする。 ライブチケットに1ドリンク&軽食代が含まれていたのだ。入り口で既に料理の盛られたビュッフェプレートを取り、 テーブルが設置された客席に場所を確保。飲み物は、2杯目からは有料となるが、料理はたっぷり準備され、各々飲食を楽しみながら ライブを聴くことができるようになった。 前もって夕食をとってくる必要がなくなったため、コストパフォーマンスは向上。さらに、皆さんお酒も入ってライブの 盛り上がり方もいつもと違う。すっかりリラックスして頻繁にステージにかけ声が掛かっていた。 風庵スタッフにとっても、打ち上げパーティーの時間が省けて早く店じまいできるという利点がある。 この新システムは、大筋歓迎ムードを持って受け入れられていて、もちろん僕も大歓迎!
姫と踊ろう
昨年大野俊三さんの風庵ライブの時、お客様として聴きにきていらした西さんが今夜は晴れて初出演となった。 風庵ライブの顔ともいえる猿渡・北川コンビと西・中嶋の初出演組紅ニ点のカルテット。 ディズニー映画「シンデレラ」の1−2が実に心地よくライブの開会を告げた。 学生時代かなりディズニー映画オタクだった僕は、もちろん字幕版・吹き替え版ともに劇場で観ている。 うれしいことに西さんも字幕版と吹き替え版を合成してのナイス・パフォーマンス。 もし僕にダンスの心得があったらステージでみほ姫の手をとって一緒に踊っていたかもしれない(笑)。
ジャズの定義
西さんを評して「ジャズっぽくない」という人がいる。 常に一緒に演奏している北川さんは、そんな声を聞いた時、必ずこう問い返すという。

  「じゃあ、ジャズっぽい歌ってどんなの?」

ここで皆歯切れが悪くなるらしい(笑)。 それも当然で、ジャズかジャズでないかなんていうのはごくごく感覚的なもので、各人の五感が過去の体験にてらして その歌をどう消化するかによって、とらえ方は千差万別。たまたまその人の中に形成されているジャズゾーンから微妙に外れていた というだけの話である。どうやら我々日本人は物事を細かに分類整理しないと何となく不安になる習性を持っているようだ。 大切なのは「ジャズかジャズでないか」より「聴いてて気持イイか、ワルイか」ということに他ならない。 西さんの歌が前者であることは、今日のお客様が一番よく知っている。

シンガー西みほ
さらに言えば、西さんの歌はジャズである必要はまったく無い。 そんな枠にはめてしまうのはもったいないということ。今日はキレイな「歌」を楽しむ夜なのだ。 皆さ〜ん。ジャズ、ポピュラー、クラシックなどの間仕切りをとっぱらって、心のギアをニュートラルに戻して下さ〜い。 ほーら、西さんの歌が沁みてくるでしょ! そういえば、北さんこんなことも言っていたっけ。アメリカではジャズ歌手もポピュラー歌手もひっくるめて歌をなりわいとしている人に 冠せられる職名は一言「シンガー」だと。

1st set
1.i've never been in love before (trio)
2.so this is love
3.east of the sun
4.love letters
5.nightingale sang in berkley square
6.母さんの歌
7.七つの子〜おぼろ月夜
8.too young
9.the christmas song
10.my favorite things
中嶋さん
風庵初登場、中嶋さん
猿渡さん&北川さん
この二人、もはや風庵ジャズの顔!
2rd set
1.soon (trio)
2.almost like being in love
3.our love is here to stay
4.it's a sin to tell a lie
5.september in the rain
6.cry me a river
7.over the rainbow
8.lover come back to me
9.ave maria (an encore)

サービス満点
そんな西さんは、今日もジャンルを越えた様々なパフォーマンスで歌の世界を案内してくれる。 ジャズ・スタンダードをサラリと歌った直後に、由紀さおり・安田祥子ばりの本格的な童謡を披露。 季節もののXmasソングもしっかりちりばめサービス満点の内容だ。 サービスといえば、2セット目の衣装が凄かった。背中全開のセクシードレスで登場し、 後ろでタイコを叩く猿渡さんは終始ニヤニヤ。

  「後ろから見とると、えーよー。皆さんすみませんねー。ガハハハハ」

西さん、照れまくり。

3つの趣味
彼女の歌以外の趣味は車の運転、そして草木をめでることらしい。 そういう意味で風庵は絶好のポイントと言えよう。 各務原パークウェイは、よく整備されたワインディングロードが続く快適な山道で、2つの趣味を同時に楽しめるというわけだ。 カーブを責めている時の西さんの表情はどんなだろう(笑)。
圧巻のラスト
本日のアンコールは、西さんからの素敵な贈り物。Xmasソングだが、ジャズクラブじゃ絶対に聴けない。 いやー、貴重な体験をしたなー。3大アヴェマリアから最も人気の高いシューベルトを披露。 モノホンを生で聴いたのは初めてだったが、ちょっと身震いしてしまうほど良かった。ソプラノ歌手西みほの顔になっていた。 ひねくれものの僕は、実はアヴェマリアの中では、カッチーニがフェイヴァリット。来年は是非カッチーニも聴かせてください! さあ、百聞は一見にしかず。興味のある向きは一度歌を聴いてみるべし。心はあくまでニュートラルでね。

西さん
1ステは白で清純に・・・
西さん
2ステは黒でセクシーに・・・

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