BAGU TOPICS 2003年05月27日

岐阜のジャズ処!「大黒」といふお店

斉藤4
斉藤昌彦(ts) 小森淳(g) 飯沼真(b) 鈴木学(ds)
☆ ☆ ☆

ライブ付き居酒屋
御浪町に「大黒」というダイニングバーがある。 「木」を基調とした内観はとてもくつろげる雰囲気、そして何より肴が豊富で、どれも旨い。 ついついフラッと入りたくなるようなオープンなたたずまいが効を奏してか、前を通るといつも 人であふれている。ここでは不定期に地元のジャズメンがライブを行っており、この日はBAGUでも お馴染みの「斉藤昌彦カルテット」がライブチャージ¥500という破格値で出演。
蛇の道はヘビ
この店は、基本的には居酒屋であり、特にライブに興味がないお客様も大勢いらっしゃる。 ステージから離れた席では、生演奏を肴におしゃべりを楽しむグループが実に陽気に盛り上がっており、 ステージ周辺では、ライブを楽しみに来た人たちがおしゃべりもそこそこに、皆ステージに釘付けになっている。 この両者が作り出す「活気」が素晴らしい。僕はもちろん最前列へ。カウンターが1席だけポツンと空いていて そこに落着いた。たまにはこういう喧騒に埋もれて一人で楽しむのも悪くない、なんて思っていたら右隣の お客さんから声を掛けられた。テナーの小酒井くんだ。ひとしきり挨拶を済ませ、フッと左を見ると、おやおやそこにはピアノの宮田さん。 カウンターの奥にはアンジェロの大地くん、そしてベースの国島さんもいる。 ハハハッ、所詮「ジャズの道はヘビ」ということか(笑)。 岐阜で一人でしんみりとジャズを聴くなんてことはもはや不可能! こういう場所に来れば必ずその道の「関係者」に出くわしてしまうから。
もうひとつの斉藤4
今日のカルテットはBAGUとは少々編成を異にする。 ピアノレス、そしてタイコは猿渡さんのお弟子さん(免許皆伝済みの高弟です)鈴木学さん。 マナブさんは大黒がホームグラウンドのようなもので、この店ではお馴染みの存在だ。 活気あふれる店内の雰囲気に影響されてか、皆さんかなり熱い演奏の連続。 ステージ周辺のお客さんの反応も上々。 実はこれが僕にとって初めての大黒ライブ。うーん遅きに失したか・・・(後悔)。
大黒のマスターのこと
みんなから親しみをこめて「大黒のあにやん」と呼ばれるこの店のマスターは、かつて岐阜の名ドラマーとしてならしていた。 今は現役を退き、ご自分のお店「大黒」で地元のミュージシャンに広く演奏の場を提供している。 「あにやん」に世話になっていない地元ミュージシャンはいないくらいだ。 もちろん猿渡さんもお世話になった一人。猿渡さんはアマチュア時代に、地元でバリバリ活躍していた「あにやん」を 聴いたときの感想をこう語っている。

  「そりゃーもー、カッコエエなんてもんじゃなかったぞ。
   世の中にこんなウメーじんがおるんかって驚いた。当時は雲の上の人やったなー」

そのくらい凄かったのだ。今日もカウンターの中で、ステージの若手ジャズメンたちに暖かい視線を 送っている。

早速、聴きに・・・
この日の晩、新年会のビンゴゲームで当たった「タイムマシン」を久々に押入れから引きずり出して、 「あにやん全盛期」の岐阜へ旅立った。お目当てのクラブのカウンターに静かに腰を下ろし、ビールを注文。 ハハハッ、今度こそ一人だ!さすがに知ってる人はいない(当たり前)。静かに「あにやん」のキレ味鋭いドラムソロに耳を傾ける。 ウワサ通りのいいタイコに思わずビールが進む。ソロが終わった瞬間、けたたましい笑い声と掛け声がかかった。 反射的に声の主の方に目をやると、そこには細面の美青年の姿が。可愛い彼女と一緒にご来店のご様子。 演奏を終えた「あにやん」はその美男美女カップルに近づいてこう言った。

  「猿渡くん、百合ちゃん、今日は来てくれてありがとう」

えっ!まさか!目をこすってよーく見ると、確かに面影がある。笑い声は確かに今と一緒だった。 こんな「遠く」まで来ても「関係者」に出くわしてしまうとは・・・やはり「ジャズの道はヘビ」。 僕は、妙な感動を覚えて帰り際にバーテンに「あの二人にビールを・・」とだけ告げて店を出る。 夜の柳ヶ瀬は、今からは想像できないくらい活気づいていた。


小森さん&飯沼さん
小森さん&飯沼さん
マナブさん
マナブさん

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