BAGU TOPICS 2004年11月20日 |
BAGUのスペシャルライブで演奏してくれた数々のミュージシャンたち。「BAGUスペシャリスト」とは彼らに冠せられた称号 です。様々なジャズシーンで活躍されているスペシャリストの皆さんを街のジャズクラブで見かけることもしばしば・・・。 これはそんなジャズメンたちの「目撃談」です。 今日目撃したスペシャリスト : 小濱安浩(ts) 後藤浩二(p) 島田剛(b)目撃地点 : アイランドカフェ(岐阜) |
![]() 小濱安浩(ts) 池田篤(as) 後藤浩二(p) 島田剛(b) 黒田和良(ds) |
待ち人リスト僕は滅多に岐阜から出て行くことのない引き篭もりリスナーであるが、 一歩でも岐阜に足を踏み入れたジャズメンは確実に捕食するよう心がけている(ハンターか!)。 網を張ってひたすら待つのもまた楽しいもの。池田さんはそんな「待ち人リスト」のかなり上位にランクされていたプレーヤーの一人。 過去、滅多に行かない名古屋で一度、さらに一生のうち数えるほどしか行かないであろう東京で1度聴いている。 しかしどちらも消化不良の感は否めなかった。ニュータイドが本田雅人、池田篤を擁してヤマノを制した83年、僕は丁度大学一年生。 池田さんは同世代のジャズメンとしてとても親近感がある。「待てば海路の日より有り」そんな言葉が実感として感じられる素敵な夜となった。常連リスト今日は2管クインテットで、これまた僕のツボ編成。 小濱さんはもうアイランド常連プレーヤーといってもいいだろう。 このステージで大野俊三、Jトーマスなどのビッグアーチストと2管で渡り合ってきたシーンは記憶に新しいところ。 この人のテナーは本当にイイ音だ。ビッグバンド(CUG)の仕切りも素晴らしいが、1プレーヤーとしてもかなり聴かせてくれる。 さらにバックが今や名古屋を代表するピアノトリオとくれば、もう鬼に金棒。後藤浩二トリオのCDは、地元に留まらずネットを 通じて全国区で売れており密かなブームとなりつつある。サックス奏者大発生今日は美濃のアマジャズメン軍団に混じって珍しく最後列の壁にへばりついての観戦。 美濃には池田さんのおっかけで自らもサックスを吹く「やすこ」さんがいる。 よくよく見ると彼女だけは仲間の輪を外れて最前列でかぶりつき(笑)。 それにしても店内サックス奏者が多い!えーバンドや〜オープニングからかなりタイトな演奏で圧倒される。 緊張感あふれるローランドカークのナンバーでグイグイ押した後は、リラックスしたアンサンブルが最高に心地よい池田さんのオリジナルでしばしクールダウン。 カラッと乾いたアルトが沁みるな〜。1−3はかなりアバンギャルドなナンバーだった。 傍若無人に暴れるフロントを煽りまくる黒田さんの8ビートが「超カッコイ〜!」。 1−4もローランドカークの曲。最後の一音まで搾り出してやると言わんばかりにドラマチックに盛り上がってゆく池田さんに拍手喝さい。スンバらしい! お馴染みのハードバップナンバーが出てこないことろがこのバンドのカラーかな・・・なんて 思っていた矢先にラスト2曲でひょっこり「お馴染み」さんが顔を出す。うーん、憎いね〜。 具だくさんのステージに引き込まれているうち、あっという間に1セットが過ぎていった。締めて1時間10分。 時の経つのを忘れさせてくれるのはいいバンドの必須条件です! |
1st set1.a laugh for rory2.the man from paris (a.ikeda) 3.usmg (a.ikeda) 4.fingers in the wind 5.silver's serenade 6.milestons |
![]() 池田さん、お待ちしておりました〜! |
![]() いよっ!アイランド常連テナーマン! |
2nd set1.inner glimpse2.feeling sad (a.ikeda) 3.dear old stockholm 4.darn that dream 5.ping-pong 6.mood indigo (an encore) |
古い仲間今宵はこのバンドの3daysミニツアー最終日。ラブリー、大阪とまわって岐阜にたどり着いた。 そもそも小濱さんと池田さんの出会いはかなり昔らしい。 市川のジャズクラブ「ビブル」を訪れた小濱氏が、そこである青年がピカピカの柳沢を手に滅茶苦茶細かいフレーズを吹きまくる姿を目にした。 その青年こそ今をときめく池田篤だったというわけだ。小濱安浩24歳の頃の話(古!)。以降親交は続き現在に至る。 池田さんは、小濱さんの紹介で「彼はギャラの計算や、ホテルの手配をしてくれる雑用担当リーダーです」なんてジョークを飛ばしていた(笑)。歌ものはいいね〜2セット目もマッコイのナンバーで派手にスタート。後藤さんのピアノが実にスリリングだった。 2−2は、タイトル通り何となく物悲しげでリリカルな池田篤オリジナルだが、 とにかくバックが素晴らしかった。後藤浩二トリオの面目躍如といったところ。 2−4は、今夜初めての古い歌物だった。体を反り返しながらワンホーンで切々と歌い上げる池田さんのアルトは至極饒舌なものだった。 そのままソロを受け取った小濱さんも豪放な音で池田さんの世界を受け継ぐ。歌物スタンダードが大好物の僕にとっては素晴らしい一品となった。ピアノ弾きは手先が器用?ここで不思議な余興が・・・。なんとずっとお客様に背を向けて演奏に専念していた後藤さんがおもむろにマイクの前へ。 何が始まるかと思いきや、なんとマジック(笑)。「消えたタバコがまた出てきた〜」みたいなやつである。 ライブ中のマジックは万照さんの専売特許かと思っていたら意外や意外、こんなところで見ることになるとは! みんなあっけにとられながらも大爆笑の嵐。光陰矢の如しラストはショーターナンバーでど派手に盛り上がる。途中、黒田さんのロングソロの合間に他4名全員職場放棄。 そででタバコ吸いながらお客様然として観戦にまわる(笑)。しかしこのバンドのサウンドはとことん厚い! アンコールは、クールダウンにはもってこいのエリントンナンバーで締め。ある意味追い出しナンバーともいえよう。 サックスが「本日もご来店ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」って言ってるみたい。 後半は1時間20分たっぷり堪能。これまたあっというまの出来事でした。リスト更新2004年11月20日、ようやく「待ち人リスト」から池田さんを削除することができた。 さてまた明日から岐阜近郊ジャズクラブのスケジュールに目を光らすことにしよう。 おっと、こんな人も来るのか、おまけにあんな人まで・・・。この冬はかなりいいペースで削除できそうだ。 そして、同じペースで新たなプレーヤーがリストに追加されてゆく。 |
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![]() 謎のマジックショー(笑) |
![]() 黒田さん、叩きまくり! |